現行車として今でも大活躍のCB1300SFですが、その歴史は古く、初代CB1300SFは1998年までさかのぼります。その前身は、1992年発売のCB1000SF。プロジェクトBIG-1はここから始まりました。
今回の記事では、CB1000SF【SC30】の年式や仕様変更を中心に、派生モデルのT2との違い、主要スペック、中古車事情などを解説しました。
CB1000SFの登場【SC30】
1992年11月 発売
CB1000SFは、プロジェクトBIG-1のコンセプトのもと、ホンダのフラッグシップモデルとして開発されました。
有名なプロジェクトBIG-1のコンセプトは以下の3つ
- 水冷・4サイクル・DOHC・直列4気筒エンジンを搭載していること。
- その体躯はあくまでもセクシー&ワイルドであること。
- 走る者の心を魅了する感動性能を有すること。
所有する感動、走る感動、操る感動などが追求されています
23Lの大きなガソリンタンク、跳ね上がった大きなテールカウル、前後18インチの大径ホイール、どっしりと収まった1000ccのエンジン。重量感抜群、大迫力のビッグバイクで、大排気量車ならではの力強いダイナミックな走りが特長です。
燃料タンクがボリューム満点!
主な仕様は以下のとおりです。
- 水冷・4サイクル・DOHC・直列4気筒・998cc
- PGM-IG(電子制御点火装置)
- ダブルクレードルフレーム
- 前後18インチ極太ラジアルタイヤ
- 軽量アルミホイール(3本スポーク)
- 大容量ガソリンタンク(23L)
- 大型シート
- センタースタンド標準装備
- 4-2-1の集合マフラー
PGM-IGって何?
アクセル開度とエンジン回転数に応じて、点火タイミングを制御する機能です
1994年6月 仕様変更
1994年には、仕様変更が行われています。
よりトルクフルな走り・・
- 点火マッピング変更(PGM-IG)
- キャブレターセッティング変更
- ファイナルレシオの変更(42T→43T)
- ホイールベースの変更(1,540mm→1,535mm)
- フロントブレーキの変更
- 新型リアショック(調整機能付き)
- ハイグリップコンパウンド採用(リアタイヤ)
- ハザードランプ標準装備
- アジャスタ付きクラッチレバー
PGM-IG(電子制御点火装置)は、アクセル開度とエンジン回転数に加え、スロットルの区間移動速度による制御が追加されました。
足回りは、フロントブレーキディスクのデザイン変更、新型リアショックの採用(圧側/伸び側各4段の調整機能付き)、リアスプロケットの丁数変更(若干ローギアード)、コンパウンドの変更などが行われています。
1994年6月 CB1000SF T2登場
仕様変更と同時に、「T2」と呼ばれるモデルが登場しました。
スタンダードとT2の大きな違いは何?
ビキニカウルの装着と各部のブラックアウト!
スタンダードとT2の違い
違いは以下のとおりです。外観がブラックで統一され、ワイルドさや力強さが強調されています。
- ビキニカウルの採用
- 外装一式がブラック
- エンジンカバーがブラック
- エキパイがブラック
- フォークアウターがブラック
- ミラーがブラック
ところどころブロンズカラーだけど・・
スイングアーム、エンジンハンガー、ラジエターサイドカバーなどがハードアルマイト処理されていて、アクセントになっています
CB1000SFの主要スペック【SC30】
CB1000SF【SC30】最終モデルの主要スペックです。
- 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒
- 総排気量998cc
- 最高出力90ps/7500rpm
タイプグレード名 | CB1000 SUPER FOUR〈CB 1000 SUPER FOUR・T2〉 |
発売日 | 1994年6月 |
発売当時価格(税込) | 920,000円 |
型式 | SC30 |
原動機型式 | SC30E |
エンジン | 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒 |
総排気量(内径×行程) | 998cm3(77.0×53.6mm) |
最高出力 | 93ps/8500rpm |
最大トルク | 8.6kgf-m/6000rpm |
燃料供給方式 | キャブレター(VP45) |
点火装置形式 | フルトランジスタ式バッテリー点火 |
全長×全幅×全高 | 2.220×0.785×1.130〈1.205〉 |
シート高 | 800mm |
ホイールベース | 1,535mm |
車両重量/乾燥重量 (kg) | 260〈262〉/235kg |
燃料タンク容量 | 23L |
燃料消費率 | 21km/L |
タイヤサイズ(フロント、リア) | 120/70R18、170/60R18 |
制動装置形式(前/後) | 油圧式ダブルディスク/油圧式シングルディスク |
サスペンション | テレスコピック/スイングアーム |
フレーム形式 | ダブルクレードル |
※年式や仕様により、数値が変わります。
CB1000SFの中古車事情【SC30】
BIG-1の中では、もっともお求めやすい車両・・
2024年7月現在の中古車事情です。
中古車情報サイト
BDSバイクセンサー、グーバイクをざっと見た感じです。タマ数は少なめです。
走行距離30,000~50,000kmで乗り出し50~60万円。
低走行車だと70万円オーバーも!!
ヤフオク落札相場
上位10台は38~50万円。走行距離は30000km前後が多い。
開催中でウォッチ200件~という車両もあるので、まだまだ大人気の車両!
この後のビッグワンはスリムになってくるので、圧倒的なボリューム感が欲しいならCB1000SF!
気になる買取相場
ちなみに買取相場はどれくらい?
中古車の乗り出し価格から考えれば、15~20万くらいじゃないかな・・
走行距離、カスタム、車両の状態(傷み具合)で大きく変わるので、なんとも言えない・・
一番高く売りたいのなら、ヤフオク個人出品&高値設定だと思いますが、車両の状態が良いことと、取引に不安がないことが条件となります。高額商品ということもあり、それなりにトラブルを想定しておく必要があるため、取引に慣れていないと難しいと思います。
乗り換える車両が決まっているならば、その販売店で下取りしてもらうか、バイク王などのネット買取をお勧めします。値段は【絶対に】安くなりますが、簡単&安心&スピーディーな取引が可能です。
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