ゼファー400【1】歴代モデルとスペックを解説。1型・2型、前期・後期は何が違うの?

ゼファー400(ZEPHYR)は、1989年4月に発売されました。美しいエンジンとオーソドックスな外観、シチュエーションを選ばない楽しさ・乗りやすさで、ゼファーはあっという間に大人気車両となりました。

1996年、ゼファーカイ(χ)としてフルモデルチェンジし、2009年にファイナルを迎えるまで、およそ20年にわたり販売されました。

この記事では、まずは「カイ(χ)」以前のゼファーについて、その歴代モデルと主要スペックを解説します。

目次

ゼファー400の正式名称

前提知識として、まずはゼファー400の正式名称を記載しておきます。

ZEPHYR(ゼファー)
ZEPHYRχゼファーカイ)

ネットや雑誌で「ゼファー400」「ゼファー400カイ」と紹介されることが多いですが、これは他のゼファーシリーズ(ゼファー750、ゼファー1100)と区別するための便宜的な名称です。ゼファーシリーズは400ccから始まったので、わざわざ「400」と名乗る必要はないんですね。

※この記事では「ゼファー」「ゼファー400」と併用しています。

ゼファー400の歴史

ゼファー400の年式ごとの仕様を記載しました。見出し末尾には、ゼファーのモデルコード(C1~C7)を併せて記載しています。

1989年4月 発売(C1)

ゼファー400は1989年4月に登場しました。1970年代初頭のZ1/Z2を思わせるようなオーソドックスなオートバイで、空冷四気筒の美しいエンジンが際立つようなデザインでした。

見た目も控えめで、乗り味もマイルド。肩肘張らずに気軽に乗れるゼファーは、たちまち大人気の車両となりました。

初期型ゼファーは、メーターの形に特徴があります。サイズの違うふたつのメーターが並び、「親子メーター」と呼ばれたりします。スピードメーターよりタコメータの方が大きいという、(なぜかこの部分だけ)レーサーチックな仕様になっていました。

1991年2月 仕様変更(C3)

1991年には、以下のような仕様変更が行われました。

  • メーターの形状変更(メッキ砲弾型)
  • 燃料計の設置
  • ウインカーの形状変更
  • ヘッドライトの仕様変更(常時点灯)
  • ハザードの廃止

大小ふたつのメーターは、同径のメッキ砲弾型へと変更され、タコメーター内には燃料系が設置されました。ウインカーが地味に大きくなり、ヘッドライトは常時点灯となりました。前年まで付いていたハザードは廃止とされました。

1993年4月 仕様変更(C5)

1993年には、細かなところが色々と変更されています。

  • ハザードの追加
  • ハンドルスイッチの変更
  • エンブレムの変更
  • ヘルメットロックの別体化
  • MFバッテリーの採用
  • ブレーキ周りの改良

いったん廃止されていたハザードが復活しました。ヘルメットロックは、シートを開閉しなくても使えるように位置変更されています。シート下に純正ロックの収納スペースが配置されました。

それから大きな変更点として、ブレーキ周りが改良されています。フロントブレーキは、ディスクローターのデザイン変更&多孔化が行われ、リアブレーキは2POTから大口径の1POTへと変更されています。

1995年3月 最終モデル(C7)

特に仕様変更はありませんが、赤と黒しかなかったゼファーに、新色のブルーが追加されました。キレイです。

以上がゼファー400の歴史となります。

以下では補足として、ゼファーの1型・2型、前期・後期の違いについて書きました。

ゼファー400に1型・2型はあるの?

まず1型・2型についてです。

正確には、ゼファー400に1型・2型という分類はありません

ではどこから、この呼び名が出てきたのかというと、おそらく業者オークションです。業者間では「ZEPHYR400-1」「ZEPHYR400-2」の名称で取引されるため、その呼称が一部で広まったのだと思われます。

具体的に「ZEPHYR400-1」と「ZEPHYR400-2」の区切り(違い)はどこかというと、メーター形状が変わったところになります。「異径の親子メーター」までが1型、「同径のメッキ砲弾メーター」から2型という分類です。

ゼファーで一般的に使われる「C1~C7」のモデルコードで表すと、C1~C2が1型C3~C7が2型という分類になります。

ゼファー400の「初期型」といった場合も、親子メーターまでのモデル(1型)を指すはずです。

ゼファー400に前期・後期があるの?

前期・後期という分類も、ゼファーではあまりしません。もし分けるのであれば、上記の1型・2型と同様で、C1~C2が前期、C3~C7が後期となるはずです。

ゼファー400の主要スペック

ゼファー400の主要スペックです。空冷四気筒DOHC2バルブ、最高出力は46psと控えめな設定でした。タイヤサイズはフロント17インチ、リア18インチです。カイとしてモデルチェンジした翌年、前後17インチに変更されることになります。

 ゼファー400
発売日1989年4月
発売当時価格529,000円
型式ZR400C
原動機型式ZX400AE
エンジン空冷4ストローク4気筒DOHC2バルブ
総排気量(内径×行程)399cc(55.0mm×42.0mm)
最高出力46ps/11000rpm
最大トルク3.1kg-m/10500rpm
変速機6速リターン
全長×全幅×全高2100×755×1095mm
シート高770mm
ホイールベース1440mm
車両重量(乾燥)177kg
燃料タンク容量15L
燃料消費率38.0km
タイヤサイズF:110/80-17 R:140/70-18

以下の記事では、カイにモデルチェンジした後のゼファーを解説します。ゼファー400とゼファーカイ(χ)の違いについて、できるだけ詳しく書いてみました。合わせて参考にしてください!

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この記事を書いた人

バイク業界歴20年。三級二輪整備士。オークション会場でオートバイを見て歩くのが大好き。欲しいバイク第1位はモンキー125。ふかふかチェック柄のシートで旅に出る日を夢見ている。生業は中古パーツの販売。シート、マフラー、ドラレコが好き。実は仕入れに必死。

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