めがね橋をすぎて、長い長い第6号トンネル。暗めのライトアップで、ものすごい幻想的な空間です。このトンネルを抜けると終点の熊ノ平まであと少し。トンネルの旅も終わりに近づいてきました。
第6号トンネル
6号トンネルは入口がゴージャス!!
左右に大きく翼壁が広がり、アーチは「楯状迫石(せりいし)」という五角形の石で縁取られています。斜め前からの写真は迫力抜群、なんともいえない力強さがあります。
当時のトンネルは、国道から見える部分については相当に飾り立てたらしいので、この6号トンネルも、おそらく良く見える位置にあるのではないでしょうか。
アプトの道にある10個のトンネルの中では一番長く、546.17メートル。
ライトアップの効果で、完全に異空間!
本当にきれいです!
第6号トンネルは、途中に2ヵ所、陽が射しこむ横穴があいています。工期短縮のために、横からも掘り進めた跡。
第7号トンネル
第7号トンネルは総レンガ。両脇に石垣が組まれていて、雰囲気があります。トンネル長75.44メートル。
第8号トンネル
第8号トンネルは急に地味な感じになります。笠石、帯石、ピラスター(壁柱)などの装飾部分が完全に省略されています。竣工を急いだための簡素化だとか・・。
それにしても味気ない・・
ものすごい急斜面に掘られているのがわかります。トンネル長 91.53メートル。
第9号トンネル
不思議なことに、急に辺りが静まりかえった感じがしました。トンネル長120.30メートル。
張り詰めたような謎の緊張感・・
第10号トンネル
最後のトンネル、第10号トンネルは総レンガ。トンネル長102.66メートル。
旧熊ノ平駅(終点)
10号トンネルを出たところが、アプトの道終点の「熊ノ平」です。誰もいない駅。使われなくなったレール、架線、信号所。静まりかえっています。
熊ノ平の役割
熊ノ平(くまのたいら)は、横川駅と軽井沢駅のほぼ中間に位置しており、急峻の碓氷峠において唯一の水平区間でした。上り下りの列車のすれ違いや、蒸気機関車の給水・給炭場として使われていました。
4つのトンネル
横川側にはトンネルが4つ!
大きさも形もバラバラのトンネル郡は、左から、新線上り、新線下り、旧線第10号トンネル(アプトの道)、待避線です。異なる時代に作られたトンネルたちが、ここ熊ノ平で一堂に会すという、非常に珍しい光景です。
アプト式開通の碑
上り線のホームには、「アプト式開通の碑」という大きな石碑が立っています。
1893年(明治26年)の開通を記念して、軽井沢駅前に飾られていましたが、関東大震災で三つに破損。その後つなぎ合わせで復元され、この熊ノ平に移設されたという、なんともいわくつきの石碑です。
もちろんオリジナル!
全文が漢文で、おそらく誰も読めませんが、トンネルの数、アプト式の採用のこと、開通までの経緯などが刻まれているそうです。
以上、横川(始点)、第1号~第10号トンネル、熊ノ平(終点)までのトンネル風景をレポートしました。
大満足!!
トンネルカッコいい!!