私のライトエースは、ルーフキャリア(+ソーラーパネル)の設置で高さが変わり、2024年2月の車検で構造変更、「1」ナンバーになりました。
「構造変更」という言葉は耳にしても、実際に行っている人は少なく、具体的に何がどうなるのか、あまり知られてはいません。
この記事では、少し専門的な話となりますが、「クルマの構造変更」について解説します。イメージしやすいように、実際に車検時に公布された書類も公開しました。ユーザー車検の様子と、「構造変更の謎めいた実態」を詳しくご紹介します。
ソーラーパネルの取り付けを検討している方には、予備知識として参考になると思います。
![ライトエースにソーラーパネルを取り付け](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240310_101901772_HDR.jpg)
「構造変更」とは何か
改造に伴う新規検査のこと
「構造変更」とは、車両の寸法や乗車定員が変わった場合に、必ず受けなければならない新規検査のことを指します。
具体的には、エアロパーツやルーフキャリアで幅や高さが変わった場合、荷室を広げるためにリアシートを外した場合などが、構造変更に該当します。
結局は「改造」ですが、車検で認められる構造変更は限られており、保安基準内での軽微な変更だけとなっています。
構造変更のタイミング
構造変更は、車検が切れる直前に行われることが多いです。構造変更は「新規検査」なので、車検満了日が変わってくるからです。
具体的には私のライトエースの場合、毎年3月7日が車検満了日となっていましたが、今回2月22日に構造変更を行ったので、今後の車検満了日は2月22日になります。今回の車検は、2週間ばかり期間が短くなっているのです。
特別に用意する書類は無い
構造変更だからといって、特別に用意する書類はありません。「車検証」と「自賠責保険の証書」を用意しておけばOKです。
ライトエースの構造変更検査
車両はそのままの状態
構造変更時には、「中の荷物を全部下ろさなければならない」と言われたりもしますが、今回は全部積んだままで車検ラインに入っています(ユーザー車検)。具体的には以下のとおり。
- ルーフキャリア装着
- ソーラーパネル装着
- ベッド付き
- 棚付き
- ポータブル電源付き
- デスクトップPC付き(謎)
- カーテン付き
- 備品付き(水や食料、雑誌など)
その時の車両の様子。車中泊仕様のフル装備です。
![車検時のライトエース](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240304_120743395_HDR.jpg)
![車検時のライトエース](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240304_120743395_HDR.jpg)
![車検時のライトエース](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240224_143747600_HDR.jpg)
![車検時のライトエース](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240224_143747600_HDR.jpg)
![車検時のライトエース](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240224_143807108_HDR.jpg)
![車検時のライトエース](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240224_143807108_HDR.jpg)
![車検時のライトエース](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240224_143833560-1.jpg)
![車検時のライトエース](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240224_143833560-1.jpg)
通常の継続検査
まずは通常の継続検査のラインです。
電装品の確認が終わった時点で、「ルーフキャリアで高さが変わっていること、外さないと1ナンバーになること」を指摘されました。
今回は装備を変更する予定がないので、「このまま登録したい」旨を伝えました。
構造変更は、口頭で申請するだけなのです。
新規検査(構造変更)
スピードメーター、ブレーキ、ヘッドライトなどの継続検査が終了した後、改めて新規検査用(構造変更)のラインに入ります。
新規検査のラインに入る前に、なぜかスペアタイヤを外すように指示されました。車重を測り直すとのことでしたが、他の装備類はそのままなので、「なぜスペアタイヤのみ?」と最後まで疑問が残りました。いまだによく分かりません。
新規検査のラインで、車両の高さや、前後の軸重を測り直してもらい、追加の検査手数料400円を支払って終了です。
「構造変更は複雑で大変」といわれますが、実際にやってみると、ものすごく簡単です。
「え、それだけ?!」という感じです。
実際に交付された書類
実際に交付されたライトエースの書類です。
構造変更前の車検証
赤枠が重要な変更箇所です。
変更前は、小型貨物=「4ナンバー」です。
![ライトエース車検、構造変更時の実際の書類](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240317_110028515_02.jpg)
![ライトエース車検、構造変更時の実際の書類](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240317_110028515_02.jpg)
構造変更後の車検証
変更後は、「普通貨物」=「1ナンバー」です。
![ライトエース車検、構造変更時の実際の書類](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240317_110041300_02.jpg)
![ライトエース車検、構造変更時の実際の書類](http://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240317_110041300_02.jpg)
重要な変更点をまとめておきます。
- 種別が小型貨物→普通貨物
- 乗車定員が5名→2名
- 高さが188cm→208cm
- 後後軸重が610kg→750kg
- 最大積載量が750kg→600kg
「4」と「5」はセットです。後後軸重が変わることで、最大積載量が変更になります。実はこの「最大積載量」で、予想だにしないアクシデントが起こります。詳しくは次の記事で解説しています。
ユーザー車検に慣れていないと難しい?
個人的には、ユーザー車検に慣れているので、特別難しい作業ではありませんでした。
ただ、一度も車検のラインを通ったことがない人だと、厳しいかもしれません。
自分でラインを通すのは、想像以上にプレッシャーですし、検査官に「いや高さがちょっと・・リアシートも無いよねえ」などと言われたら、ひるんでしまうのが普通だと思います。
「4ナンバーのまま、しかもソーラーパネルは付けたまま、構造変更しないまま」が本当は一番の理想です。
次の記事では、ライトエースが「1ナンバー」になることのデメリットを詳しく書きました。
![](https://astys.jp/wp-content/uploads/2024/03/IMG_20240304_120743395_HDR.jpg)
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