ゼファー400やCB400SFの登場でネイキッドブームが盛り上がる中、一足遅れてヤマハからも400ccのスポーツモデルが販売されました。
「空冷最速ネイキッド」を目指して、開発・設計されたXJR400。その歴史を振返りました。
XJR400の発売
1993年3月、XJR400Rの前身となる「XJR400」が発売されました。
XJR400は「空冷最速ネイキッド」を目指し、新規にエンジンから開発・設計されています。エンジン出力は上限いっぱいの53ps/11000rpm。足回りを固め、最初から完全なスポーツ仕様で登場しました。
- 極太フロントフォーク(41パイ)
- 大径ディスクローター(直径300mm)
- アルミスイングアーム
- サブタンク付きリアショック
- 前後17インチタイヤ
1994年にはオーリンズのリアショックを搭載したモデルが発売(XJR400S)、1995年にはオーリンズショックとブレンボキャリパーを標準搭載したXJR400Rが登場しました。
しばらくはXJR400とXJR400Rが併売されていました!
XJR400Rの歴史
1995年2月 XJR400R発売
XJR400Rは、オーリンズのリアショック、ブレンボのキャリパーが標準搭載されました。
ゴールドのアクセントがカッコイイ!
1996年3月 仕様変更
ヤマハ独自の衝撃吸収材「ワイラックス」を内蔵したシートに変更されました。シート高は10mmのダウンとなり、足つき性が向上しています。
1998年6月 仕様変更
1998年には、大きく外観がチェンジされています。
全然違うバイクに見える!!
ここまで一気に変身するバイクもなかなか無いよね・・
従来のモデルは、おとなしめなレトロ調デザインでしたが、その外装を一新。XJR1300のようなスポーティな外観に変更されました。サイドカバーからテールカウルまで、勢いよく跳ね上がったデザインになっています。
ガソリンタンクは20リットル入りに変更され(2リットル増量)、ビッグバイク並みのサイズになりました。
メーターも、トリップや時計機能が付いた電気式スピードメーターにバージョンアップしています。
2001年4月 仕様変更
2001年には、構成部品およそ250点の見直しが行われ、全面的な改良となりました。
- キャブレター変更
- マフラー変更
- 前後キャリパー変更
- ラジアルタイヤに変更
- シート表皮変更(ディンプル加工)
- 型式変更【4HM→BC-RH02J】
もともと完成していた足回りが更に強化され、より精悍でスポーティになりました。
2003年12月 仕様変更
盗難防止装置(イモビライザー)の搭載
400ccネイキッドは本当に盗難が多いです・・
ラインアップはものすごくゴージャスで、ストロボデザイン2色と、XJ400風のカラーの3タイプとなっています。
XJカラーがカッコイイ!
個人的にはストロボが好き!
2007年1月 最終モデル
2007年には最終モデルが発売になっています。ヤマハらしい、お洒落で大人なデザインで、有終の美を飾りました。1993年のXJR400登場から、およそ14年の歴史を刻みました。
XJR400Rの主要スペック
XJR400Rは、空冷並列4気筒DOHC4バルブのエンジンを搭載し、総排気量399cc、最高出力53ps/11000rpmのエンジンを搭載していました。
以下は、1995年2月に登場した初代「XJR400R」のスペックです。年式・仕様により若干数値は異なります。
XJR400R | |
発売日 | 1995年2月 |
発売当時価格 | 579,000円(?) |
型式 | 4HM |
原動機型式 | H501E |
エンジン | 空冷4ストローク4気筒DOHC4バルブ |
総排気量(内径×行程) | 399cc(55mm×42mm) |
最高出力 | 53ps/11000rpm |
最大トルク | 3.6kg-m/9500rpm |
変速機 | 6速リターン |
全長×全幅×全高 | 2075×735×1080mm |
シート高 | 770mm |
ホイールベース | 1435mm |
車両重量(乾燥) | 178kg |
燃料タンク容量 | 18L |
タイヤサイズ | フロント:110/70-17 リア:150/70-17 |