富岡製糸場の見どころ【2】 国宝・西繭倉庫

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保存修理工事を終えた西繭倉庫

東繭倉庫の双子、西繭倉庫。2015年から、およそ5年間にわたり保存修理工事が行われた。1階、2階、ベランダの床は、いったん全部取り除いてから組み直され、屋根も5万枚の瓦を外して下地からやり直すという大規模な工事だった。柱やベランダの木材はグレーに塗り変えられ、1階部分もガラス戸となっている。生糸の生産がもっとも盛んだった「昭和49年当時」の姿を再現したそうだ。内部は展示スペースや多目的ホールとして整備され、エレベータが設置された。

富岡製糸場、西繭倉庫
富岡製糸場、西繭倉庫

西繭倉庫1階南側

1階南側はギャラリーで、展示スペースがまるごとガラス張りの部屋となっている。中は撮影禁止。繭~繰糸~出荷までの作業手順がパネルで解説されているほか、創業~片倉時代までの制服、片倉工業で使われていた学習教材(算盤や教科書)などが展示されている。

廊下をはさんだ壁側は当時の状態をそのまま残す。復元工事では、すべてを綺麗に修復するのではなく、「遺産として残せるところは残す」と徹底したそうだ。

富岡製糸場、西繭倉庫

西繭倉庫1階北側

壁面は大きな年表となっている。時代の流れ、歴史的背景とともに、富岡製糸場の創業当初からの経緯がわかりやすく解説されている。写真手前側はには多目的ホールがあり、会議や結婚式などのイベント用に貸し出している。

富岡製糸場、西繭倉庫

西繭倉庫2階

富岡製糸場、西繭倉庫2階
西繭倉庫2階
西繭倉庫2階

2階はドア、壁、窓、屋根など当時の状態が残る。様子をうかがうことができる。復元工事の様子もわかるようになっており、屋根は全面葺き替えしたこと、5万枚の瓦を下ろして検査したこと、6割は瓦を再利用したことなどがパネルで解説されていた。

復元工事については、富岡製糸場の公式ホームページが詳しい。大量の写真と共に、工事の経過を詳しく知ることができる。

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(了)

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この記事を書いた人

ゼファー400外装セットやNSRのフロントフェンダーなど、自作FRP製品を600個以上販売。現在FRP活動は休止しており、ヤフオクで中古バイクパーツをメインに扱う。業界歴20年。三級二輪整備士。

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